今日の一言(July 20, 2020)

2020年7月18日 オフ 投稿者: hololive.news

今日のsmall talkは3D技術について一言です。

Vtuber企業の3Dのキャラは2017年の時に比べると良くなりましたが、他のカプコンやセガ、コーエーテクモなどの日本のゲーム系企業では、この手の技術は20年以上前にクリア済です。3Dで人間を表現し始めてゲームに応用したセガ(旧セガエンタープライゼス→旧セガゲームス→現セガ)ですら、1993年にバーチャファイターの初代を作るにあたって、モーションデータ作成し、VF2ではモーションキャプチャーで3Dのアクションポーズ取って、非常に細かくデータ化しましたからね。それでも20年以上経っても、お金の掛かっていないゲームの3D見ればわかりますが、MMDみたいな作った数値データだけで腕や足を動かすキャラが多いでしょ?なんか、カクッカクでふわっふわな足の裏が地面にくっ付いていない系の3D、服や腕がめり込んじゃう3D。

セガやカプコンなどはモーションキャプチャを20年以上も前から使ってますが、今ホロライブで使ってるキャプチャーというか、動きをトラッキングやトレースする機材は、当然今の方がずっと高性能ですし、PCや3Dモデリングの高精細さも今の方が上です。でも、Vtuber企業だからって、そう簡単には20年前のゲームの3Dに追いつくってのは、難しいんですよね。蓄積してきたノウハウが違いすぎるから。何がポイントで、何を付け足さないと、3Dとして人間が納得するのかしないのか?

スカートのひらひらにただ単にスカートに物理演算付け足すだけでは、スカートの動きは再現できないんです。髪の毛もそうです。

なんで、ペラペラ感が無くならないのか?なぜ、未だに手にモノを持つ事が簡単に表現できないのか?ココ会長のハンドガンは持ってたのに、ルーナ姫や団長の武器はなぜ手に掴めないの?など。ココ会長のは、別途3Dモデルで手とハンドガンの一体成型作ってるからですけど。その他色々、今のゲームのキャラで当たり前に表現出来ている事が、なぜVtuberのキャラでは実装できないのか?は、ステージぽくした背景出して、それとなく見れれば良いんじゃない?と思っている運営会社と、ユーザーが操作するゲームのキャラとしてちゃんと作ってるかの、その人や会社の意識(目指すところの高い低い)の違いですね。

どうやってライティングやカメラワークすれば人間の目は立体として認識するかを、その見栄えどうこうの評価は、どのポイントを味付けすればOKなのか、どの部分は2D表現で残し、ここは3Dでしっかり作りこまないとっていうこの事は、ゲーム会社はこの20年以上ずっとそれをやって来た訳です。それが蓄積されているから、日本のゲームは、動きに関して、そしてキャラに関して凄い技術を持ってるんですね。洋ゲーのただリアル描写だけじゃない、洋ゲーの剣を振ってるキャラがなんかモンスター切ってる感覚が薄く、草刈ってる風に手ごたえがない感じって多いと思います。

日本のゲームのキャラは、剣で切った時に目で見て草を切ってる肉を切ってる壁を殴ってるを表現していて、映像で物体の柔らかいか固いを表現し、それができるので、ゲームとしての動きが洋ゲーよりも気持ちいいって言う事が多いんですね。それが生身の人間が感じるリアルさです。日本のゲームメーカーは、音やゲームパッドの振動やバシュ!ピカッ!などのフラッシュ効果などの演出じゃなく、映像のある部分で、物体に当たった感触や重さを出しています。これはどんなに映像技術が先行している欧米メーカーでも中々真似は出来ていません。未だに、走りがスッカスカだったり、剣でモンスターを切っても感触が伝わってきません。が、日本人なら、普通に当たり前に子供でもやってる手法でゲームメーカーは解決しています。それが、なんなのか当たり前すぎて、結構知らない人が多い。この文章を読んだアナタでもそれが何か?っていまいちわかってないと思います。

ゲーム内で現実世界と同じにリアルにクソ真面目に動かしても物理演算させて表現してもダメなんです。ゲームと言う非リアルだけど、非常に現実に近い架空の世界だったら、こうなんだろうって言う調整(味付け)が必要なんですね。アークシステムワークスの格闘ゲームのアニメにしか見えないあの格闘ゲームや、今のアニメは殆ど使っているカートゥーンシェイド(トゥーンレンダリング)なんかがいい例だと思います。あれもドラクエ8(今から15年以上も前のゲーム)で、(もう少し前からありましたが)で一気に世間一般に広まった技術ですが、ただ単に3Dのキャラをアニメ処理してるだけでは出ない表現を使っています。

ましてVtuberはゲームの中でなくVRの世界と言う事で、それはもう運営会社のやる気や味付けしだい。ですが、ホロライブの様な企業体としてもスタートして間もない企業では、到底無理です。ポッと出のベンチャー企業が3Dのキャラを動かす技術でセガやカプコン等ゲーム会社に勝てるなんて、まぁ無理です、考えが甘い。

ちょっと、感情的になっちゃいましたが、外側だけ可愛く作って、動かそう!そうすれば、ユーザーなんて騙せるでしょ?的な安易な考えはもう通用しません。なぜならすでに高精細3Dのゲームのキャラでユーザーは慣れているからね。

そう?いやでもVtuberとゲームは違うんだよ!これでいいんだよ!なんて言う簡単な問題では無いんですね。だって、リスナーからしたら、普段遊んでる3Dキャラで慣れてるから、え?なんで?なんで?ってなる訳です。

3DでPS4並みのキャラを、ルーナ姫やココ会長に提供して、世界一の絶対的Vtuber企業としてホロライブはやっていくんだって考えているなら、PS3後期レベルのゲームキャラに到達するにはあと1年、PS4レベルならあと2年は必要です。適当にキャラ動かして、グッズで儲けりゃいいじゃんって考えならしょうがないですが。

ウゴウゴルーガって知ってますか?バブルの時にゲームっぽいキャラをゲームのパッド使って動かしてTV番組作ってたやつ。あれで、30年前。それの3D版が今のVtuberですね。

なので、ホロライブの技術が、PS4レベルにまで達したら、リスナーはもう幸せでリアルの人間なにそれ?になる時代が来るんでしょうね。

2023~2024年がその到達期かなと思います。

↓これが、生配信でこのクオリティのまま動くなら凄いですが。